多嚢胞性卵巣症候群(PCOS:polycystic ovarian syndrome)とは、女性の排卵障害のひとつです。
両側卵巣に未熟な卵胞がたくさんでき、ネックレス状につながった嚢胞状腫大(ネックレスサイン)が特徴で、なかなか排卵しないので、不妊の一因にもなっています。
主な症状
生理不順
生理の周期が35日以上
基礎体温が一相性
にきび
のぼせ、ほてり
肥満
不妊
多毛(毛深い)
誘因はホルモンバランスの乱れ
初潮から間もなくは生理周期などが一定しないのは通常ですが、じきに安定してくるものです。しかし、最近では高校生~20代の方まで、若くしてホルモンバランスを崩してしまっている方が多くいらっしゃいます。
ホルモンバランスを崩すきっかけとなっているのが、ストレスと食生活です。
卵巣に指令を送る脳の信号が強いストレスによって阻害され、ホルモンバランスが乱されたり、また、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方に肥満の方が多いことから、高タンパク・高脂肪・高カロリーの食生活も一因であるという見方もあります。
特にBMI(体重 ÷〔身長m × 身長m〕)25以上の方は注意が必要だといわれています。
こんな基礎体温は要注意
中医学の考えかた
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)を中医学的に考えると、ベースに腎虚(じんきょ)があり、多くは腎陽虚(じんようきょ)で、他に腎陰虚(じんいんきょ)、痰湿(たんしつ)、気滞血オ(きたいけつお)、肝鬱化火(かんうつかか)がみられます。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されても、排卵があれば妊娠は可能だといえます。
ただ、やはりバランスが崩れている状態なので、バランスを整える=体質改善をする必要があります。
病院では、クロミフェンなどの排卵誘発剤を使うこともありますが、中医学では排卵だけすれば良いと考えるのではなく、妊娠するチカラ、妊娠する体作りを行っていきます。
補腎薬をベースに、ひとりひとりの体質にあった漢方薬と生活養生で対応していきます。
代表的な漢方薬は、参馬補腎丸(じんばほじんがん)や婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)、冠元顆粒(かんげんかりゅう)、加味逍遙散エキス顆粒(かみしょうようさん)、逍遙顆粒(しょうようかりゅう)などですが、ひとりひとりの体質や状況によって、使い応じていきます。
大事な大事な心と体、将来のために今、ホルモンバランスを整える生活をはじめてみませんか?
生活養生法
穀類・旬の野菜・肉・魚、バランスの良い食事を摂りましょう
外食やコンビニ食、冷凍食品、スナック類を控えましょう
食事は加熱して、温かい状態でいただきましょう
ヨガや太極拳、ストレッチを日課にしましょう
夜は22時就寝がベスト、遅くても23時には寝ましょう
寝不足、過労は厳禁、適宜休息をとって無理をしないように
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