近年、夏バテならず秋バテを訴える方が多くいらっしゃいます。
夏の暑さが落ち着いた頃、涼しくなっても「だるい」「疲れがとれない」「気分が悪い」「やる気が起きない」といった症状が続いている方、それは秋バテかも?
なぜ?秋バテ?!
夏が身体に与えるダメージの原因として、紫外線と寒暖差があります。
紫外線は百害あって一利のみ(ビタミンDの生成)と言われています。お肌の老化原因の8割方が紫外線による光老化という話も・・・。
また、紫外線によって傷つけられた細胞や遺伝子はそれらを修復しようとしてエネルギーをたくさん使います。よって疲労度が増すのが紫外線の強い時期というわけです。
紫外線というと、夏の7月8月のみと思われがちですが、4月から9月までは値が高めになっています。そして実は秋の太陽の位置が低いことがわかっています。
つまり、9月は4ヶ月分の紫外線ダメージが蓄積されているうえ、更に紫外線を浴び続けないといけない頃、夏の疲れがどっときて対応が追いつかない為、秋バテの症状が表れるのですね。そして太陽光には赤外線も含まれています。赤外線は発汗を促す作用があるため、結果的に疲れを助長します。
もう一つは寒暖差です。
季節の変わり目なので、涼しくなったり残暑がきたり、と、もともと気温差が激しい季節ですが、それだけではありません。夏にエアコンの効いた室内と屋外を行ったり来たりした影響で自律神経が乱れ、体温調整がうまく出来ず、血液循環も悪くなっています。
全体のバランスが崩れ、「だるい」「疲れやすい」「気分が悪い」「やる気が起きない」といった不快な症状につながっていきます。
中医学でも、秋の不調の原因は夏の過ごし方にあるという考え方をします。
夏に冷たいものの食べ過ぎ飲み過ぎで胃腸を冷やしたり、エアコンの効いた室内に長時間いたり、汗をかきすぎたりすると、秋になって不調が表れます。
秋バテ解消!養生法
秋バテは、気のめぐり血のめぐりが良くない状態です。
生活習慣病の原因になるだけでなく、赤ちゃんが欲しいご夫婦の妊活の妨げにもなり得ます。早め早めに、食養生と漢方薬の自然の恵みで、トータルバランスを整えていきましょう。
おすすめの食べもの
かぼちゃ、パプリカ、人参、トマト、ブロッコリーなどの緑黄色野菜は疲労回復に役立ちます。また、セリや紫蘇、香菜などの香りの良い葉野菜は気のめぐりを良くしてくれます。積極的に食事に取り入れてみてください。
血のめぐりを良くする食べものは、マイワシ、さんま、サバ、アジ、玉ねぎ、ししとう、らっきょう、ほうれん草、トマト、ニンニク、シナモン、紫蘇などです。
食べもの飲みものは出来るだけ温かい状態か常温でいただきましょう。冷たいものは内臓を冷やし、胃腸の働きを低下させる原因にもなります。
デジタルデトックス
スマホやパソコン、タブレット、テレビから離れる日を一週間に1日つくる、もしくはスマホは一日1時間にする、など、電子機器から積極的に離れてみましょう。
デジタルデトックスは、疲労やストレスを軽減させるといわれています。他にも、肩こり頭痛の改善、睡眠の質の向上、仕事や勉強の質の向上、視野が広くなり人間性が向上する、など、良いことがたくさんあります。
なんとなく惰性で手にとる習慣がある方は、意識して接触の機会を減らしたり、使用時間を短くしてみましょう。
半身浴がおすすめ!
38℃くらいのお風呂にゆっくり入るとリラックス効果があり、身体のすみずみの血管も広がり血流も良くなります。生姜や陳皮(乾燥させたみかんの皮、生薬)をお風呂にプラスすると香りも良く、より体を温めてくれます。(苦手な香りは逆効果なので避けましょう)炭酸の入浴剤もおすすめです。
漢方薬で上手にサポート!
気のめぐりを良くしてくれる理気薬、気を補う補気薬、健胃作用のある漢方薬、血のめぐりを良くしてくれる活血化オ薬など、あなたにあった漢方薬で秋バテを解消しましょう。
おひとりおひとりの状況や症状によって、対応方法が異なりますので、詳しくはお気軽にさいたま市の漢方相談薬局もも木薬局へご相談にいらしてください。