ある日突然、鏡をみたら頭皮の一部が抜け落ちていた・・・。
まあるく円を描いたように、髪の毛がない・・・。
こうした円形脱毛症(えんけいだつもうしょう)は、ほとんどの場合が軽度で、ご本人もストレスを受けていたという自覚がある場合が多いと思います。
ご安心ください。
軽度の方の場合、大きなストレス負荷が過ぎ去ってから円形脱毛症になることが多く、つまり、円形脱毛症になった時には大きなストレスが過ぎ去った後であることが多いからです。
貴方は、とてもがんばったのです。
よくやった。と自分をほめてあげてください。
さて、これから少しの間、ゆっくりと自分自身を養生しましょう。
毛周期
髪の毛は、個人差はありますが1人10万本ほど生えていると言われています。そして一日おおよそ50本~100本、季節によっては~200本が抜けています。
また、髪の毛の本数と毛根の数は等しくはなく、髪の毛の生えていない毛根があったり、ひとつの毛根から髪の毛が2本生えていたりします。
髪の毛には毛周期があります。毛周期は、髪が成長する「成長期」、毛球が縮小する「退行期」、髪の成長が止まる「休止期」があり、髪の毛が抜けた毛穴から新しい髪の毛が生えてくるまでには2~3か月かかります。
円形脱毛症とは・・・?
円形脱毛症には、主に4つほどの型がありますが、多くはコインのような円い形の単発型です。
円い形の脱毛が3箇所以上になると、多発型と呼ばれます。頭髪がほぼ抜けてしまう場合を全頭型といい、頭髪だけでなく、まゆげやまつげ、全身の毛が抜け落ちてしまう場合は汎発型といいます。
円形脱毛症は、毛根が炎症によってダメージを受けて「休止期」の状態になっています。脱毛部分がどんどん広くなり、多発型、全頭型、汎発型は深刻な問題となってきます。
本当なら異物や外敵から身を守るための自らの免疫系リンパ球が、毛根を誤って攻撃してしまうためと考えられています。リンパ球の攻撃が収まれば元通りに戻ります。
他には甲状腺の疾患や膠原病などが起因となると考えられています。
中医学的養生方法
病院では、ステロイド(副腎皮質ホルモン)や抗アレルギー剤、ミノキシジル、塩化カルプロニウムなどが処方されるかも知れません。
中医学では、髪は血の余りといいます。
髪の毛に十分な栄養を届けるためには、全身の血が十分に養われていて、めぐりが良い状態である必要があります。
養血には肝と腎が重要な臓となります。
また、円形脱毛症の場合には七情や、外邪のうち風邪(ふうじゃ)、湿邪(しつじゃ)、熱邪(ねつじゃ)も関係している場合があります。
ですので、まずは気血を補い、養い、めぐりを良くすることが重要です。
次に、風邪や湿邪や熱邪などの影響がある場合はそれを取り除き、ストレスなどがある場合にはストレスに対応していきます。
おすすめの食べもの
わかめなどの海藻、青魚、そらまめ、とうもろこし、かぼちゃ、ブロッコリー、せり、かんきつ類など。
ひかえるもの
お酒、あまいもの、脂っこいもの、動物性油脂
円形脱毛症の原因は不明?
円形脱毛症の原因は実はよくわかっていないといわれています。
自己免疫性疾患としてステロイド注射やステロイド点滴、紫外線照射などの治療が功を奏する場合もありますが、病院での対応もひとりひとりの状態によって異なるようです。また、半年から数年と治療にも時間がかかることが多いです。
中医学でも、おひとりおひとりの状態や生活環境によって対応が異なります。
ストレスフルとわかっていても環境を変えられないという方も、是非、早めにご相談にいらしてください。一緒に解決策を考えていきましょう!
※ひとりひとりの体質や症状によって、おすすめの漢方薬が異なります。
貴方に一番ベストな漢方薬をチョイスする為にも、漢方薬を服用の際はもも木薬局にお気軽にいらしてください。