脳の髄膜(ずいまく)である、くも膜と軟膜の間に出血がおこった状態をくも膜下出血(くもまくかしゅっけつ)といいます。
出血の原因は、脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)の破裂であること(約80%)がほとんどです。他に脳腫瘍や頭部の外傷、脳動静脈奇形、脳動脈解離の破裂によるものなどがあります。
くも膜下出血(くもまくかしゅっけつ)を発症すると30%~50%の確率で死に至り、命をとりとめたとしても、運動障害や嚥下障害、精神障害などの深刻な後遺症が残ることがあります。
くも膜下出血(くもまくかしゅっけつ)の症状
くも膜下出血(くもまくかしゅっけつ)を発症すると、今まで経験したことのないような激しい頭痛、バットなどで思い切り殴られたような頭痛がおこります。
頭痛とともに、嘔吐や意識を失う、といったこともあります。
発症は突然ですから、もし突然の激しい頭痛、意識障害、激しい嘔吐が起こった場合は、再出血の可能性もあるので迷わず救急車を呼びましょう。
くも膜下出血、実は前兆があります。
前兆のひとつは血圧の乱れです。
発症の数日前から血圧が乱高下していた、血圧が乱れていた、といったケースが多く、また、めまい、吐き気、二重に見える、まぶたが下がる、脳に違和感がある(ぼーっとする、もやもやする)といった場合は要注意です。
特に、高血圧の方は留意したほうが良いでしょう。
くも膜下出血(くもまくかしゅっけつ)を予防する
くも膜下出血(くもまくかしゅっけつ)の大きな要因となる脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)の破裂(約80%)といわれています。
脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)とは、脳の動脈の一部が膨らんだもの、動脈瘤のある血管壁は非常にうすくもろくなっています。きっかけがあると、これが破裂するというわけです。
動脈瘤が大きくなって神経や脳の働きを妨害すると、症状が出て気付くこともありますが、ほとんどの場合、破裂するまで無症状なので気が付きにくいものです。
更に、脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)は大きさの違いはありますが、成人の100人に一人は発症するともいわれています。
中医学では、こうした血の異常をオ血(おけつ)証とし、血管を丈夫にし、血液をサラサラに流す活血化お(かっけつかお)という方法で対応していきます。
中医学の良いところは、くも膜下出血のみならず、高血圧による脳血栓や動脈硬化、その他の生活習慣病も結果的に合わせて対応できるところにあります。
血液をサラサラにするポイント
適度な運動
一日一万歩、といわれるように、歩くこと動くことは血流を良くし体のすみずみに酸素と栄養を行き渡らせる最上の方法です。時間がなくて難しい、という方も帰宅時には一駅遠く降りて歩く、自宅に帰ってからストレッチやヨガをする、休日には散歩をする、といった工夫をしてみてください。太極拳もおすすめですよ!
ストレス解消にもつながりますので、是非ライフスタイルに軽い運動をプラスオンして、楽しんで続けてみてください。
十分な睡眠
夜更かしは気(生命エネルギー)を大量に消耗します。気が不足すると「疲れやすい」「全身の倦怠感、脱力感」「心気(心臓の拍動力)が弱くなる」といった症状が表れやすく、血液が前に進む力が弱くなりオ血(おけつ)を招きます。
夜は22時が理想ですが遅くても0時には就寝できるよう心がけましょう。人の体はこの時間帯に修復・再生作業を行っていることも忘れないようにしましょう。
ひとりひとり必要な睡眠時間は異なりますが、一般的に大人なら6~9時間の睡眠時間の確保が理想です。
体質にあった食生活
血液の流れに良いのは、マイワシ・サバ・アジ・うなぎ・玉ねぎ・ししとう・らっきょう・ほうれん草・トマト・紫蘇などですが、それぞれの食べものには食性というものがあります。例えば体が冷えやすい人に体を冷やす作用(涼・寒性)のあるトマトはオススメできません。自分の体質にあった食べもので、腹八分を心がけ食事を整えましょう。
【避けるもの】
ファーストフードやスナック菓子といった油脂分の多いもの。
刺身や生野菜といった生もの。
アイスや冷たいビールといった冷たい飲食。
お酒は控え、たばこはやめましょう。
体質にあった漢方薬を
漢方薬は医薬品です。
服用の際は必ず、知識と経験が豊富な専門スタッフに必ずご相談ください。
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