不妊というのは、病気ではありません。
「排卵障害」「着床障害」「卵管障害」など、いくつかの原因が重なって起こる状態です。その”いくつかの原因”を探し、見つけて、治すことで改善していきます。
また、不妊は女性側だけの問題でもありません。
WHO(世界保健機関)が調査した約7000組の不妊カップルのうち、女性のみの原因は41%、男性のみの原因は24%、男女両方ともは24%、と、女性男性ほぼ半々の割合で原因があるということがわかります。
ですから、妊娠を望んでいる場合、不妊検査は女性男性、双方とも行うのが適正といえます。下記に女性の不妊原因に多いものを紹介します。
子宮内膜症
子宮内膜は、卵巣ホルモンの影響で増殖・肥厚しますが、卵巣ホルモン分泌の低下により剥離し、生理となって体外へ排出されます。
子宮内膜の組織はもともと子宮腔の内側にあるのですが、まれに他の異なる箇所に発生すると、「子宮内膜症」また「子宮腺筋症」になります。
子宮内膜症 | 子宮腺筋症 | |
特徴 |
・卵管の通過障害 ・卵管采周囲の癒着 ・卵巣機能の低下(チョコレート嚢腫) ・基礎体温が全体的に不安定 高温相の上昇が悪かったり、低温相と 高温相の温度差が小さい、など |
・着床障害 |
症状 |
・腰痛 ・下腹部痛 ・不正出血 ・生理不順 ・続発性生理痛 ・下痢、便秘 ・頻尿、排尿困難 |
・無症状が多い ・人によっては生理痛が激しい |
子宮筋腫
子宮筋腫は、子宮に出来る良性の腫瘍です。
子宮筋腫があっても、妊娠・出産は多くの場合可能ですが、発症する箇所や大きさによって、受精卵の着床の妨げになる場合もあります。また、妊娠したあとに、発育の途中で流産・早産になる可能性もあります。
特徴 |
・着床障害 ・大きさや箇所によって妊娠発育中に流産、早産の可能性あり |
症状 |
・生理過多 ・生理過長 ・下腹部の痛み、しこり ・下腹部の圧迫感、便秘、頻尿、尿が出にくい ・続発性貧血 ・倦怠感 ・動機、息切れ ※大きさや箇所によってかなり違ってきます。 |
高プロラクチン血症(高PRL)
脳下垂体から分泌され、乳汁分泌を促すのが、プロラクチンです。
高プロラクチン血症になると、中枢から卵巣までの性腺軸が抑制され、卵胞の発育や排卵が阻害され、黄体機能が低下します。不妊原因の約30%ともいわれています。
特徴 |
・排卵障害 ・黄体機能低下 |
症状 |
・イライラする ・肩こり ・乳汁が漏れる、乳痛 ・基礎体温表のギザギザが多い |
冷え性
【冷えは万病のもと】
夏場のクーラーや、冬場のおしゃれ薄着、冷たいものを食べる飲む、といった環境や行為は、からだを冷やす原因となっています。特に女性がからだを冷やすことは、あらゆる不調の原因を自ら招いていることになります。
【冷え性】にも、いろいろなタイプがあります。
手足の先だけが冷える場合は「気虚(ききょ)」「血虚(けっきょ)」といって、気血(きけつ)の流れが滞っていて、からだのすみずみまで気血(きけつ)がめぐらないものであり、 また「腎陽虚(じんようきょ)」といってからだを温めるエネルギーである「腎陽(じんよう)」のちからが低下していて、極端に冷え・寒さに弱くなっているものもあります。
「気虚(ききょ)」「血虚(けっきょ)」の場合、ホルモンのバランスが崩れ生理不順になったり、排卵障害が起こったり、イライラする、憂うつになる、おなかが張りやすい、などといった症状がみられます。
「腎陽虚(じんようきょ)」の場合、冷え以外にも、低体温、顔色蒼白、足腰がだるい、やる気がない、疲れやすい、といった症状がみられます。
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